大判例

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広島高等裁判所 昭和26年(ネ)39号 判決

控訴代理人は原判決を取消す。(一)被控訴人鳥取県知事が控訴人に対する昭和二十四年十二月二十日附納税通知書による昭和二十四年度不動産取得税金四千五百円の賦課処分は無効であることを確認する。(二)被控訴人上私都村長が控訴人に対する昭和二十四年十二月二十日附納税通知書による昭和二十四年度不動産取得税附加税金四千五百円の賦課処分は無効であることを確認する。(三)被控訴人鳥取県知事が前記不動産取得税及び督促手数料十二円延滞金千十二円合計金五千五百二十四円の徴収のため昭和二十五年五月二十日別紙第一目録記載の物件に対しなした滞納処分はこれを取消す。(四)被控訴人上私都村長が前記不動産取得税附加税及び督促手数料十八円延滞金千二百四十一円合計金五千八百五十九円の徴収のため昭和二十五年五月三十日別紙第二目録記載の物件に対しなした滞納処分はこれを取消す。訴訟費用は第一、二審共被控訴人等の負担とするとの判決を求め、もし右(一)(二)の請求が理由のないときはこれに代えて前記各税金の賦課処分はこれを取消すとの判決を求め、被控訴人等代理人は主文同旨の判決を求めた。

当事者双方の事実上の主張は原判決摘示事実と同一であるから、ここにこれを引用する。(証拠省略)

三、理  由

当裁判所も控訴人の本訴請求を失当として排斥するものであるが、その理由は次の理由を附加する外原判決理由と同一であるから、こゝにこれを引用する。建築中の日本家屋が不動産として旧地方税法に規定された不動産取得税の課税客体となるには建築目的が住宅用であると納屋、物置用であるとを問わず少くとも柱を立て屋根を葺き且つ外壁を塗り終つた程度に至ることを要するものというべきである。蓋しこの程度に達して始めて独立に風雨を凌ぎ得る時期に達し社会通念上一箇の建物として取引の目的となることができ、従つて課税客体とする必要と価値を生ずるからである。次に滞納処分は賦課処分の有効なることを前提としてなされるべきものであるから、賦課処分が当然無効であるか又は違法を理由として取消されたときはこれに基く滞納処分の違法を招来するだろうけれども、賦課処分に存する違法が単に取消し得べき瑕疵に過ぎないときは取消されない限りその賦課処分は依然として有効であるからその賦課処分の違法を理由として滞納処分の取消を求めることはできない。

よつて、本件控訴はその理由がないから、民事訴訟法第二百八十四条第九十五条第八十九条を適用し、主文のとおり判決する。

(裁判官 平井林 久利馨 藤間忠顕)

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